東郷町ラブホテル訴訟

昨年度の学部試験の題材にした東郷町ラブホテル訴訟ですが、控訴審判決でも町長側が勝訴、業者側が上告しているようです。

中日新聞2006.6.1

ラブホテル業者が上告 愛知県東郷町の建設中止訴訟

 愛知県東郷町にラブホテルを建設した業者が、町が条例に基づいて工事の中止命令を出したのは法律を上回る規制で違法だとして、石川伸作町長を相手に命令の無効確認を求めた訴訟の控訴審判決で、業者側は5月31日、「町全域でラブホテルを規制することは相応の合理性がある」と控訴を棄却した名古屋高裁判決を不服として、最高裁へ上告した。

 判決などによると、原告のシティ一宮(愛知県一宮市)は東郷町春木に地上6階、地下1階のホテル建設を計画し、2004年6月、県の建築確認を受けて着工。町はラブホテルの建設を規制する「町ホテル等建築の適正化に関する条例」に基づき工事中止を命じた。

 昨年5月の一審・名古屋地裁判決は「条例が風営法の規制対象外となっている形態のラブホテルまで規制しているからといって、法の趣旨に反するとはいえない」として業者の請求を棄却。ホテルは一審判決の翌日にオープンした。

 東郷町が町条例に基づき、工事中止命令を出した「ラブホテル」をめぐる訴訟で、ホテル業者が上告したことに対し、同町都市計画課は「上告が受理され、審理が始まれば一、二審同様、条例の正当性を主張していく」とコメントした。

 ホテルは昨年5月の一審判決後にオープンし、営業を続けている。(以下略)

1審判決:名古屋地判2005.5.26  PDF  HTML 行政事件裁判例集より)